Fukusuke Coffee

三日坊主でも大丈夫|無理なく続くコーヒー習慣のつくりかた

「コーヒーを自分で淹れる生活、憧れるなぁ」

そう思ったことはありませんか。

朝、ふわっと立ちのぼる香りに包まれながら、ゆったりとした時間を過ごす。

そんな暮らしに憧れて、ドリッパーを買ってみたり、コーヒー豆を買ってみたりした経験がある方も多いかもしれません。

でも、いざ始めてみると、なかなか続かない。

最初の数日は楽しかったのに、気がつけば道具は棚の奥へ。

コーヒー豆は開封したまま放置されていて、いつの間にか香りも飛んでしまった——。

そんな経験をして、「やっぱり自分には向いていないのかな」と思ってしまうこと、ありますよね。

でも、大丈夫です。

コーヒーを楽しむのに、毎日淹れる必要なんてありません。

週末だけでも、気が向いたときだけでも、それで十分なのです。

この記事では、三日坊主になってしまう自分を責めずに、自分らしいペースでコーヒーのある暮らしを楽しむためのヒントをお伝えします。


「続かない」のは、あなたのせいじゃない

コーヒーを淹れる習慣が続かないとき、多くの方が「自分は意志が弱いから」と思ってしまいがちです。

でも、ちょっと待ってください。

続かないのには、ちゃんと理由があります。そして、その多くは「自分のせい」ではないのです。

理想が高すぎたのかもしれない

インスタグラムやYouTubeで見かけるコーヒーの風景は、どれも美しく、完璧に見えます。

丁寧に豆を挽き、温度を測り、時間を計って、ゆったりとドリップする姿。

 

「自分もあんなふうに淹れなきゃ」と思うと、それだけでハードルが上がってしまいます。

朝の忙しい時間に、そんな余裕はなかなかありません。少しでも手を抜くと「ちゃんとできていない」と感じてしまう。

その繰り返しで、だんだん億劫になってしまうのは、むしろ自然なことです。

「毎日やらなきゃ」と思い込んでいたのかもしれない

習慣というと、どうしても「毎日続けるもの」というイメージがありますよね。

でも、コーヒーを淹れることは、義務ではありません。

仕事の締め切りでも、約束でもない。誰かに報告する必要もないし、できなかったからといって困る人もいません。

それなのに「毎日やらなきゃ」と自分を縛ってしまうと、楽しいはずの時間がプレッシャーになってしまいます。

始めるときのハードルが高すぎたのかもしれない

道具を全部揃えて、豆を挽いて、お湯の温度を測って、蒸らして、ゆっくりドリップして——。

最初からすべてを完璧にやろうとすると、「淹れる」までの工程が長すぎて、つい「今日は時間がないから」と後回しにしてしまいます。

そして、後回しにした日が続くと、道具を出すこと自体が面倒になっていく。

これもまた、よくあるパターンです。


「ゆるく続ける」という選択肢

ここで、ひとつ提案があります。

コーヒーを淹れることを、「毎日のルーティン」ではなく、「たまにある、ちょっといい時間」として捉えてみてはいかがでしょうか。

週に一度でもいい。

月に数回でもいい。気が向いたときにだけ、淹れてみる。

それだけで、コーヒーのある暮らしは十分に始まっています。

週末だけの「コーヒーの日」をつくる

たとえば、日曜日の朝だけは、少しだけ早起きして、コーヒーを淹れる時間をつくってみる。

平日は忙しくても、週末のその時間だけは、自分のための「ちょっと特別な朝」になります。

毎日やらなくていいと思うと、かえって「今週末は淹れてみようかな」という気持ちが湧いてくるものです。

「インスタントの日」と「豆から淹れる日」を分ける

自分で淹れるコーヒーが「いつもの飲み方」になる必要はありません。

普段はインスタントコーヒーやコンビニのコーヒーでも全然いい。その代わり、時間に余裕があるときだけ、豆から淹れてみる。

そうやって「特別な日」として位置づけると、コーヒーを淹れることが「義務」ではなく「ご褒美」になります。

道具を出しっぱなしにしておく

続けるコツのひとつは、「始めるまでの手間を減らすこと」です。

ドリッパーやサーバーを棚の奥にしまい込んでしまうと、取り出すだけで面倒に感じてしまいます。

キッチンの目につく場所に、すぐ使える状態で置いておく。それだけで、「ちょっと淹れてみようかな」という気持ちになりやすくなります。


「完璧に淹れよう」と思わなくていい

コーヒーの淹れ方について調べると、温度は何度、蒸らしは何秒、お湯は何グラム——といった情報がたくさん出てきます。

もちろん、こだわればこだわるほど、味は変わります。でも、最初からすべてを完璧にやろうとしなくても大丈夫です。

まずは「お湯を注ぐだけ」から始める

ハンドドリップに慣れていない方は、まず「粉にお湯を注いで、コーヒーになる」という体験をしてみてください。

お店でコーヒー豆を買うとき、「粉に挽いてください」とお願いすれば、豆を挽く手間もなくなります。

温度計やスケールがなくても、沸騰したお湯を少し冷ましてから注げば、それで十分おいしく淹れられます。

「正解」を探さない

コーヒーの世界には、いろいろな流派があります。

注ぎ方ひとつとっても、「これが正解」というものはありません。

プロのバリスタでさえ、人によって淹れ方は違います。

大切なのは、自分が「おいしい」と感じるかどうか。誰かの正解ではなく、自分の好みを見つけていく過程を楽しんでください。

失敗しても、それでいい

「今日のコーヒー、なんだか薄かったな」「ちょっと苦すぎたかも」

そう感じることがあっても、落ち込む必要はありません。

むしろ、そうやって自分の好みがわかっていくのが、自分でコーヒーを淹れることのおもしろさでもあります。

次に淹れるときに、少しだけ調整してみる。

その繰り返しの中で、だんだんと「自分好みの一杯」が見えてきます。


小さな変化を楽しむ

コーヒーを自分で淹れるようになると、ちょっとした変化に気づくようになります。

香りに包まれる時間

お湯を注いだ瞬間、ふわっと立ちのぼるコーヒーの香り。

この香りを嗅ぐだけで、なんだか心が落ち着く。

そんな経験をされた方も多いのではないでしょうか。

自分で淹れるコーヒーの良さは、この「淹れている時間」にもあります。

季節による味わいの変化

同じコーヒー豆でも、季節によって感じ方が変わることがあります。

夏は少し酸味のあるコーヒーがさっぱりと感じられ、冬は深煎りのコクのあるコーヒーが体を温めてくれるように感じたり。

そうした小さな発見が、日常に彩りを添えてくれます。

「自分のための時間」ができる

忙しい毎日の中で、自分のための時間をつくるのは簡単ではありません。

でも、コーヒーを淹れる数分間だけは、誰にも邪魔されない、自分だけの時間になります。

その時間があるだけで、一日のリズムが少し変わることもあります。


まずは「一杯」から

ここまで読んで、「ちょっとやってみようかな」と思っていただけたでしょうか。

もしそう思ったなら、まずは一杯だけ、淹れてみてください。

うまくいかなくても大丈夫。おいしくなくても大丈夫。

大切なのは、「自分でコーヒーを淹れてみた」という体験そのものです。

その一杯が、次の一杯につながるかもしれないし、つながらなくても、それはそれでいい。

コーヒーのある暮らしに、ゴールはありません。

自分のペースで、自分らしく、気が向いたときに楽しむ。

それが、いちばん長く続く秘訣なのかもしれません。


これからコーヒーを始めてみたい方へ

最後に、これからコーヒーを始めてみたいと思っている方へ、いくつかのヒントをお伝えします。

道具は最小限でいい

最初から高い道具を揃える必要はありません。

100円ショップでも、ドリッパーとペーパーフィルターは手に入ります。まずはそこから始めて、もっと楽しみたくなったら、少しずつ買い足していけば大丈夫です。

コーヒー豆は「粉」で買ってもいい

「コーヒーは豆のまま買って、淹れる直前に挽くのがいちばんおいしい」

そう聞いたことがあるかもしれません。たしかに、挽きたての香りは格別です。

でも、最初からミルを買わなくても大丈夫。お店で「粉に挽いてください」とお願いすれば、すぐに淹れられる状態で持ち帰れます。

まずは手軽に始めて、もっと楽しみたくなったら、ミルを検討してみてください。

量は「飲みきれる分」だけ

コーヒー豆は、開封してから時間が経つと、だんだんと香りが飛んでいきます。

たくさん買いすぎると、使いきれないまま古くなってしまうことも。

最初は100gくらいの少量から始めて、自分のペースで飲みきれる量を把握していくのがおすすめです。

好みがわからなくても、大丈夫

「どんなコーヒーが好きかわからない」という方は、お店の方に相談してみてください。

「苦すぎないのがいい」「酸っぱいのは苦手」「飲みやすいものから試したい」——そんなふうに伝えるだけで、おすすめを教えてもらえます。

コーヒー専門店の方は、コーヒーのことをたくさん知っています。

遠慮せずに頼ってみてください。


おわりに

この記事のタイトルにある「三日坊主でも大丈夫」という言葉。

これは、三日坊主を推奨しているわけではありません。

「三日坊主になってしまっても、自分を責めなくていいんだよ」というメッセージです。

コーヒーを淹れることは、テストでも競争でもありません。誰かに評価されるものでもありません。

自分が心地よいと感じるペースで、自分が楽しいと思える方法で、細く長く続けていく。

それが、いちばん自然で、いちばん豊かなコーヒーとの付き合い方なのだと思います。

いつか気が向いたときに、また一杯。

その一杯が、あなたの日常に、ほんの少しの「福」を届けられたら、うれしいです。


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