コーヒー豆を選ぼうとして、立ち止まってしまったことはありませんか。
ずらりと並んだ袋を眺めながら、「自分は一体、どんなコーヒーが好きなんだろう」と途方に暮れる。
あるいは、「どんなコーヒーが好き?」と聞かれて、うまく答えられなかったり。
そんなふうに迷う時間は、実はとても自然なことだと思うのです。
「好き」は、最初から決まっているわけじゃない

コーヒーの好みって、最初からはっきりしている人のほうがむしろ少ないのかもしれません。
「酸味と苦味、どっちが好き?」
そう聞かれても、ピンとこない方はたくさんいらっしゃいます。
それは当然のことで、だって普段のコーヒーで「これは酸味が強いな」なんて意識しながら飲む機会は、あまりないですよね。
だから、「自分の好みが分からない」という状態は、何も恥ずかしいことではありません。
むしろ、ここからがはじまりです。
「正解探し」より、「小さな実験」を

コーヒーの選び方を調べると、たいてい「まず焙煎度を決めて」「次に産地を選んで」という手順が紹介されています。
それも一つの方法ではあります。
でも私たちは、少し違う提案をしたいんです。
正解を効率よく見つけることより、「試してみる」という行為そのものを楽しんでほしい。
なぜなら、コーヒーの好みは「発見するもの」であると同時に、「育てていくもの」でもあるからです。
味覚は変わる、好みも変わる

面白い研究があります。
コーヒーを飲み続けるうちに、私たちの味覚は少しずつ育っていくのだそうです。
最初は「おいしい」か「おいしくない」の二択だったものが、だんだんと「この酸味は柑橘っぽいな」「チョコレートみたいな余韻がある」というふうに、感じられる幅が広がっていく。
つまり、今日の「好き」と、半年後の「好き」は、違っていてもいいんです。
むしろ、変わっていくことのほうが自然なのかもしれません。
小さな実験のはじめかた
では、どうやって「小さな実験」をはじめればいいのでしょうか。
難しく考える必要はありません。
いくつかのヒントをお伝えしますね。
ひとつめ:いつもと「ちょっとだけ」違うものを選ぶ

普段は深煎りを選んでいるなら、次は中煎りを試してみる。
ブラジル産が多いなら、エチオピア産を手に取ってみる。
一気にガラッと変えなくても大丈夫です。
ほんの少しだけ、隣の棚に手を伸ばしてみる。
それだけで、新しい発見があるかもしれません。
ふたつめ:感じたことを、シンプルな言葉にしてみる

飲んだあとに、ほんの一言でいいので、感じたことを心の中で言葉にしてみてください。
「思ったより軽いな」でも、「あったかい気持ちになる」でも、「朝より夜に飲みたいかも」でも。
専門的な言葉でなくて大丈夫です。
その小さな言葉の積み重ねが、やがて「自分の好き」の輪郭になっていきます。
みっつめ:「違った」も、立派な収穫

試してみて、「うーん、これはちょっと違ったかも」と感じることもあると思います。
でも、それは失敗ではありません。
「こういう味は、自分にはあまり合わないんだな」という発見は、「好きなもの」を見つけるのと同じくらい大切なことです。
「分からない」を楽しむ

コーヒーの世界に正解はありません。
誰かにとっての「最高の一杯」が、あなたにとってもそうとは限らない。
逆もまた然りです。
だから、「自分の好みが分からない」という状態は、まだ出会っていないおいしさがたくさんあるということ。
それって、なんだか少しわくわくしませんか。
迷ったときは、聞いてみてください

とはいえ、一人で実験を続けるのは、ときに心細いこともあるかもしれません。
そんなときは、遠慮なく聞いてください。
「こんな感じのコーヒーが飲みたいんですけど」
「前に飲んだコーヒーが、なんとなく好きだったんです」
そんなぼんやりした言葉でかまいません。
私たちも一緒に考えます。
あなたの「好き」を探す小さな実験に、FUKUSUKE COFFEEも少しだけお付き合いさせてください。
今日からできる、小さな一歩
最後に、今日からできることをひとつだけ。
次にコーヒーを選ぶとき、「これ、どんな味がするんだろう」と、少しだけ好奇心を持ってみてください。
正解を探すのではなく、ただ純粋に、味わってみる。
その一杯が、あなたの「好き」を見つける旅の、最初の一歩になるかもしれません。
焦らなくて大丈夫です。
コーヒーは逃げませんから。
ゆっくり、一杯ずつ、自分だけの「好き」を育てていきましょう。
あなたのことも、教えてください
FUKUSUKE COFFEEの読み物は、私たちが一方的に「伝える」ためのものではなく、みなさんと一緒につくっていきたいと考えています。
・このコーヒー、どう選べばいい?
・プレゼントで失敗しないコツを知りたい
・浅煎りって、正直よくわからない
・こんな話、読んでみたい
・最近こんなことで悩んでいます
などなど、どんな小さなことでも大丈夫です。
ふと感じた疑問や、知りたいこと、悩んでいることを、そっと教えてください。
いただいたお声は、次の読みものや商品づくりのヒントとして、ひとつひとつ、大切に活かしていきます。

FUKUSUKE COFFEE ROASTERY 愛知県安城市から”福を届ける”コーヒーロースタリー

